今日も、怖い怖い夜が来る。いつものようにトリプルカイツのカッシェルが私の独房に来て、この時だけ拘束具を外し、体を弄り合う。それが溜まらなく気持ち悪く、憎い。最初の頃は痛みしかなかったのに、最近は快楽におぼれてきているようで、自分に腹が立った。(身体は、ぶるぶると震えているけれど、)その次の日の朝は、ただでさえ食事もまともにとっていない体が動かなく、メラニィに怒鳴られ、蹴られ殴られ起こされる。快楽に溺れるよりも、暴行を受けたほうがマシだと何度も思った。それほどまでに私は汚い存在になっているのだと。


「……っう…いた…」


 朝だけは昨日の行為のせいで拘束具は外されているが、体中の痛みは取れることはない。その体の痛みの残るまま、今日の実験と薬と血液の投与が始まる。今何時なのかすらわからない。は重い体を起こし、周りを伺う。今日の兵はまだ来ない。しばらく静かにしていると、昨日の少女達の話し声が聞こえてきた。どうやら無事だったらしい。けれどそれは決して和やかなものではなく、刺々しいものだった。


「あんた、陸の民の中で暮らしてたの?陸の民は敵なのよ…!」
「それは、人それぞれだよ。お兄ちゃんみたいに、」
「最低」
「フェニモール…」


 昨日連れ去られたフェニモールという少女は、冷たい言葉を放ったのち黙った。はこの状態では無理もないと一瞬哀れんだが、自分もそのような立場にいるせいか、そんな気持ちも一瞬で掻き消えた。(自分も、哀れまれる立場…)そのうち、娘の1人が連れて行かれ、も酸素マスクと薬の投与と血液の輸血を始められた。もう既に日課と化しているこの行為は、今や暴れる気にもなれなかった。そのうち、独房の扉が開き兵に呼ばれ、久々に外に出された。